Dialpad 導入開始時のチェック項目

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この記事は Dialpad のデプロイとマイグレーションを補助する目的で作成されています。デプロイする際の補助資料としてご活用ください。ここではデプロイ時に必要なプロセスを順番に説明します。また Dialpad 管理コンソール上の設定方法とサポートの利用方法についてご紹介します。

1 - ネットワークテスト

テスト1:ネットワークテスト

Note

このテストは Windows または macOS で実行してください。Chromebook では動作せず、結果を確認することができません。

Dialpad は既存のネットワーク(無線・有線)上で動作するため、音声品質のためのネットワーク設定と十分な帯域が利用可能であることが重要です。加えて Dialpad のコミュニケーションに必要なすべてのポートが開いており、適切な QoS ルールが設定されていることをご確認ください。

ネットワーク設定の基本的なガイドラインについては、こちらの記事をご覧ください。

Dialpad をデプロイする前に、クイックネットワークテストで Dialpad 通話に問題がないか確認いただくことをおすすめします。

  1. Chrome ブラウザからこちらにアクセスします: http://sitetest.dialpad.net:8081/myspeed/dialpadbot.html

Note

テストを開始するには、最初にプラグインをロードする必要があります。

  1. [Click to start test]  ボタンをクリックします。

Image_1.png

  1. [Click to start test]  をクリックするとポップアップが表示されます。JP-に続けて、御社名、拠点名(必要に応じてロケーション情報)、ネットワーク種別の順に分別可能な文字列を入力してください。[御社名] フィールドには、メールアドレスを入力してください。この情報により弊社側でレポートを解析します。

テストが実施されている間は進捗をリアルタイムで確認できます。このテストでは以下の項目を検証します。

  • 帯域幅

  • ネットワーク容量

  • ルートホップ

  • ポート

  • ファイアーウォール/ QoS

数分後に接続サマリーが表示されます。各項目のリンクをクリックするとその詳細を確認できます。

image_2.png

MOS (Mean Opinion Score) はコーディックを使って帯域幅を圧縮した際に、転送後に受信側で知覚される音質を5段階で評価したときの平均値です。データフローに直接作用する下位ネットワークを評価し、音声品質の予測および通話時の VoIP 音質の問題を特定するのに適したテストツールです。

Tip

VoIP の MOS は通常 3.5 から 4.2 の範囲です。

MOS スコアが 4.0 未満の場合は、サポートへご連絡の上調査いただくことをおすすめします。

テスト2:ポートテスト

テスト1が完了した後に、ポートテストを実行してください。

  1. Chrome ブラウザからこちらにアクセスします:https://dialpad.visualware.com/myspeed/porttest

  2. [Click to start test] ボタンをクリックします。

このテストはバックグラウンドタブで実行できます。各ポートを適切にテストするのに約1時間がかかります。

2 - サポートするヘッドセット

ネットワークの次に Dialpad アプリの音声品質に最も関連するのはヘッドセットかもしれません。

おすすめのヘッドセットに関する詳細は、こちらのヘルプセンタ記事をご覧ください。

通話コントロールの問題により、MS/MLモデルではなく、UC (ユニファイド・コミュニケーション) モデルをご使用ください。

Note

他の Bluetooth ヘッドセットもご利用いただけますが、安定した音声品質を確保するため、USB ドングルとペアリングする必要があります。コンピューターの Bluetooth アダプターに直接ペアリングすると、音声品質の問題が発生する可能性が高いです。また、推奨されていないヘッドセットで通話品質の問題が発生した場合、当社チームではサポートいたしかねます。

  • USB (有線):Plantronics、USB Blackwire モデル、および Jabra (片耳または両耳) の UC (ユニファイド・コミュニケーション) モデルをサポートしています。MS/ML バージョン (Microsoft) はサポートしておりません。

  • その他のヘッドセット:Logitech、Sennheiser やその他のメーカーのヘッドセットもサポートしていますが、USB タイプと、カスタムドライバーを搭載していないモデルのみ対象となります。

3 - サポートするデスクフォン

Dialpad は Polycom や Obihai などの SIP IP デスクフォンをサポートしています。Dialpad から購入する場合はあらかじめ特定のファームウェアと Dialpad のプロビジョニング用に設定されています。

Dialpad がサポートする IP デスクフォンはこちらの記事をご覧ください。

4 - デスクフォンの注文(米国およびカナダのみ対応)

日本のお客様においては Dialpad コンソール上でデスクフォンの注文には対応しておりません。販売代理店へご相談ください。

米国とカナダのアカウントでは Dialpad の管理者設定からデスクフォンを注文できます。

5 - コミュニケーションプラン

マイグレーションとデプロイ時に見過ごされがちであり、しかしスムーズな移行のために最も重要なステップは、社内コミュニケーションとマネージメントプランの変更かもしれません。社内のユーザーに今後の変更を周知し、必要な情報を提供しておくことで、スムースな移行に役立ちます。

例えば、社内周知をする際のタイミングは以下が想定されます:

  1. マイグレーションプロセスが始まる前

  2. アカウントプロビジョニングを始める前

  3. トレーニングセッションに関する情報発信

  4. Dialpad の利用開始

代表番号やグループのオペレーター、コンタクトセンター、エグゼクティブアシスタントなど追加トレーニングが必要なユーザーに対しては、それぞれの使い方に特化した情報を提供しておく必要があるかもしれません。

デプロイメントが成功した実例では、ある会社ではイントラネットに Dialpad 情報のページを開設して、新規ユーザーが Dialpad を始める際の参照として使っていました。コンテンツはこの後のサポートセクションでご紹介するヘルプセンターを参照先としてご利用いただけます。

ユーザーのサインアップには、テクノロジーに強く Dialpad アプリを進んで利用している上級者を特定しておくことが理想的です。

6 - 追加のオフィスを作成

日本の Dialpad アカウントでは、管理者設定から新規オフィスの追加には対応しておりません。オフィスの追加をご希望の方はカスタマーサービスへお問い合わせください。

7 - デプロイメント タイムライン & ステップ (タスクリスト)

デプロイメントを開始する時期になったら、デプロイプロセスをいくつかのフェーズに分けて実施するのか、または一度に全てを実施するのか、計画が必要かもしれません。どちらの方法をとるかはその組織のユーザー数と国や拠点などによって異なります。デスクフォンの設置を考えている場合は、プロビジョニングに時間がかかることにご留意ください。どちらの方法においても以下のタスクが必要です:

  • ネットワークテストを実施

  • ハードウェアを注文 (必要に応じて)

  • ユーザーアカウントのプロビジョニング

  • ユーザーデスクフォンとデスクフォンのプロビジョニング(必要に応じて)

  • 代表番号のルーティング設定

  • グループとコンタクトセンターの設定 (必要に応じて)

  • オフィス設定

  • Dialpad AI を有効にする (必要に応じて)

  • インテグレーションを設定する (必要に応じて)

  • PSTN フェイルオーバーを設定する

  • ユーザートレーニングを実施

  • Dialpad 稼働開始

これら一連のデプロイプロセス期間中は、チェンジマネージメント、ユーザーコミュニケーションおよびユーザーの教育に注視する必要があるかもしれません。

ネットワークテストを実施する

詳細は前述の 1 - ネットワークテスト をご覧ください。Dialpad を利用する各拠点において有線と Wi-Fi の両パターンでテストすることをおすすめします。

ハードウェアを注文

詳細は前述の 3 - サポートするデスクフォン をご覧ください。Dialpad がサポートするスペックであればサードパーティーから購入した端末でも動作します。

ユーザーアカウントのプロビジョニング

Dialpad の管理者は、管理者設定から新規ユーザーの追加や削除が可能です。

Note

オフィスが複数ある場合、新規ユーザーを追加する際は正しいオフィスに新規ユーザーを作成していることをご確認ください。

手順:

  1. 管理者設定から [オフィス] > [ユーザー] を選択します。

  2. [ユーザーを追加] をクリックします。

  1. 名前またはメールで検索します。

  1. ライセンスタイプと電話番号を選択し、[追加] をクリックします。

Note

新規ユーザーを招待する際は、Microsoft 365 または Google Workspace ディレクトリから選択するか、直接メールアドレスを入力して追加することができます。

ユーザーが追加されると、すぐ下のセクションに追加されたユーザーが表示されます。[オプション] では、そのユーザーに付与された電話番号を変更することができます。

[ユーザー] のページでは、各ユーザーのアクセス権を管理することができます。

詳細については、Dialpad 管理者のユーザー管理をご覧ください。

ユーザーデスクフォンとデスクフォンのプロビジョニング

ユーザーデスクフォンとデスクフォンのプロビジョニングは Dialpad 管理者設定から行います。複数のデスクフォンを設置する際は、正しいオフィスが選択されていることをご確認ください。

始めに、デスクフォンを設定するオフィスを選択します。

  1. [オフィス] > [デスクフォン] または [ユーザーデスクフォン] をクリックします。

  2. [デスクフォンを追加] または [ユーザーデスクフォンを追加] を選択します。

Note

このページでは、[ユーザーデスクフォン] と [デスクフォン] のタブを切り替えてそれぞれ設定することができます。ユーザーデスクフォンはアクティベートされているユーザーに紐付けます。デスクフォンは単に呼び出し音が鳴る位置ポイントに過ぎず、クライアントアプリケーションなどの機能は持ちません。

Obihai と Polycom VVX のユーザーデスクフォンの設定方法は、以下をご参照ください。

上記以外の弊社サポート機種は、こちらより選択して、設定手順のご確認をお願いします。

その他の SIP フォンの設定をする際は、オープン SIP プロトコルで Dialpad に接続できるか確認してください。

代表番号のルーティング設定

オフィスごとにメインの番号が設定されています。この番号は通常、フロントデスクやオフィスの代表番号としてお使いいただけます。

代表番号の設定は、Dialpad.com > [管理者設定] > [オフィス] > [代表番号] を開きます。

代表番号の設定では以下のオプションがあります:

オペレーター・デスクフォン

代表番号にかかってきた電話に応答するユーザーまたはデスクフォンです。代表番号に着信すると、オペレーターには着信通知のポップアップとボイスメールを受け取ることができます。

営業時間&着信処理

代表番号に着信した電話の転送方法、呼び出し方法、応答メッセージやボイスメールメッセージなどを設定できます。

保留音

既存の保留音を選択するか、オーディオファイルをアップロードできます。

AI 設定

通話が開始したときに AI を自動で起動、リアルタイムの文字起こしを表示するように設定できます。

インテグレーション

代表番号に対して連携を有効にするサードパーティアプリ(Salesforce, ServiceNow, Slack, Zoom, Zapier, Front, Zendesk, HubSpot など)を設定します。

詳細設定

グループ番号の通話録音の有効化、通話中のオペレーターにも着信通知を強制、フェイルオーバー番号などを設定できます。

グループとコンタクトセンターの設定

グループとコンタクトセンターの設定内容は代表番号とほぼ同じです。通常、代表番号はそのオフィスのプライマリー番号となります。

  • グループの上限はご契約の SKU により異なります (番号を追加できないとメッセージが表示される場合は担当営業までご相談ください)

  • コンタクトセンターはコンタクトセンターのユーザーライセンスが必要です(Dialpad Connect の場合)

コンタクトセンターオプションは代表番号やグループとは多少異なります。詳細はこちらをご覧ください。

その他の役立つ情報

オフィス設定

[オフィス] > [オフィス設定] では次の項目を管理できます:

  • オフィス管理者の追加と削除

  • オフィス全体設定 (そのオフィスの全てのユーザーに適応されます)

  • エグゼクティブアシスタントのペアリング

PSTN フェイルオーバーを設定する

フェイルオーバー番号を設定しておくことで、障害などにより Dialpad が使用不可になった際にその番号に転送されます。

フェイルオーバー番号はすべてのオフィスとグループ番号に対して [詳細設定] から設定できます。

詳細はこちらの記事をご覧ください -  フェイルオーバー番号を設定する

Dialpad 稼働開始

いよいよ実際のビジネスで Dialpad を使う準備が整いましたら、次の点にご留意ください。

  • すべての Dialpad ユーザーアカウント、デスクフォン、グループの設定が完了していることをご確認ください。

  • Dialpad への移行に際してチーム内で共有すべき注意点があれば、事前にチームでコミュニケーションをとってください。

  • 着信時のルーティング設定を事前にテストしてください。

  • ボイスメールメッセージや応答メッセージを必要に応じて設定してください。

Dialpad 稼働後は、特に代表番号や重要なグループ番号について、ルーティング設定や発信者番号の設定に問題がないかダブルチェックされることをおすすめします。

8 - サポート利用方法

利用開始後にサポートが必要な場合、まず最初に見ていただきたいのは Dialpad ヘルプセンターです。ヘルプセンターには豊富なコンテンツ、ビデオ、チュートリアル、FAQ、ナレッジが蓄積されています。

カスタマーサービスに問い合わせる

ヘルプセンターから右上のお問い合わせボタンをクリックするとカスタマーサービスのウェブフォームが立ち上がります。管理者権限がない場合、Dialpad のオフィスやグループ設定をご調整いただけませんので、基本的には管理者からのお問い合わせをお待ちしております。

詳細な情報をカスタマーサービスに提供してください

問題の迅速な解決のためには、第一報時にできる限り詳細な情報をカスタマーサービスに提供してください。

音声品質または通話に関する問題:

  • 問題が発生しているユーザーのメールアドレスおよび 050 番号

  • 問題が発生した通話情報。具体的には、①発信なのか着信なのか ②通話の正確な日時(月/日 時:分)これらの情報は通話を特定して検証するために最低限必要な情報です。通話は48時間以内に発生したものであることにご注意ください(48時間を経過すると検証が難しくなります)。

アプリや管理コンソールに関する問題:

  • 問題の全容・サマリー

  • 問題が生じているユーザーの利用環境

  • アプリケーションログ:デスクトップアプリ上で右クリック >  send logs をクリック

  • デバックログ:モバイルアプリ >[詳細情報] > [デバッグログを送信] をクリック

Note

ログを送信した際は、送信日時(月/日 時:分)をカスタマーサービスまでお知らせください。