IVRワークフローのステップ
  • 28 Feb 2024
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IVRワークフローのステップ

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Dialpad IVRワークフロー の「ステップ」により、発信者に対する案内や移動先をこまかくカスタマイズし、正しい情報や連絡先へ毎回誘導することができます。

Dialpadで利用可能なIVRワークフローのステップを以下にご紹介します。

利用できるプラン


利用できるプラン
この機能は、Dialpad の全てのプランでご利用いただけます。
カンパニー、オフィス管理者が、代表番号、グループ、コンタクトセンターに対するIVRワークフローの登録を実行できます。

ステップの種類

以下8種類のステップを利用し、通話体験をカスタマイズすることができます :

  • Menu - メニュープロンプトの再生、および発信者が選択したメニューの収集
  • Collect - DTMF入力の収集 (アカウント番号や暗証番号の収集などに有効)
  • Play - プロンプト (音声ファイル) の再生
  • Go-to - 発信者を別のIVRワークフローまたは現在のワークフロー内のステップへ移動
  • Transfer - 通話を別のオフィス、グループ、ユーザーまたは電話番号へ転送
  • Hang-up - 現在の通話を終了
  • Branch - IVR変数を評価し、評価基準に基づいて次のステップを選択
  • Expert - APIコール、意思決定ロジック、変数、その他高度な操作の実行
    • Expertフローを設定するには、DialpadのProfessional Servicesチームのアシスタンスが必須となります。詳細はDialpad営業担当者またはカスタマーサクセスマネージャーまでお問い合わせください。

シンプルなメニューを通じて正しいグループやコンタクトセンターに案内するのが "Menu" です。発信者は、1桁の数字をDTMF入力します。

Menuのよくある例 : 「Aerolabs株式会社へようこそ。営業関連のお問い合わせは "1"、サポート関連のお問い合わせは "2"、その他のお問い合わせは "3" を押してください。」

Menuのステップを追加する方法 :

1. IVRワークフローを選択し、"+" をクリックして新しいステップをワークフローに追加します。



2. Menuを選択します。menu_icon.png
3. Menuに名前を付けます。


4. ウェルカムメッセージに使用する音声ファイルをアップロードまたは録音します。

5. タイムアウトの秒数 (例: 発信者がメニューを選択するまでシステムが何秒間待つか) を設定します。

  • タイムアウトのデフォルト値は10秒です。
6. 発信者がメニューを選択し直せるようにする場合は、リトライにチェックを入れます。

7. リトライ回数 (発信者によるメニュー選択を許可する回数) を設定します。

  • リトライ回数のデフォルト値は「1」です。この場合、システムは発信者に対してプロンプトをあと1回再生します。
  • リトライ回数が「2」の場合、システムは発信者に対してプロンプトをあと2回再生します。 
8. デフォルトの動作とプロンプトを有効にします。
  • "一致なし / 入力なし" または "リトライ" の場合におけるデフォルト動作を設定できます。
  • これらのケースが発生した場合、追加のプロンプトが発信者に対して再生されます。
9. メニューで選択する番号にチェックを入れます。選択した各番号は、Menuの1ステップを意味します。
10. 設定値の入力などが完了したら、追加をクリックします。

最初のメニューを作成した後は、それぞれの入力オプションに対してステップを追加してください。 


Dialpad Tip:
1階層以上の選択肢を提供したい場合は、複数のMenuステップを使用してください。これにより、ナビゲーション目的のためだけにグループやオフィス、コンタクトセンターを作成する必要がなくなります。


デフォルトメニュー 

Menu のステップでは、デフォルトレッグが自動追加され、以下の条件を満たした場合のアクションを設定します。

発信者が無効なオプションを押した

  • リトライ回数の上限を超えた
  • タイムアウト時間が経過した

"+" をクリックしてデフォルトアクションを設定します。

発信者をボイスメールへ送る、あるいは別のコンタクトセンターへ転送、Go To ステップで別のワークフローセクションへ転送するなどが可能です。

Note
デフォルトレッグは削除することはできず、アクションを設定する必要があります。この設定を省略してIVRワークフローを公開することはできません。


デフォルトステップは、ヘッダー名がデフォルトで表示、また番号が付与されません。


Collect

Collectステップは、顧客の情報 (例 : アカウント番号など) を収集したい時に便利な手段です。このオプションでは発信者にDTMF入力を促し、DTMF入力が終わるのを待ちます。入力が完了すると、その数値はAPIコールで顧客を認証したり、CRMシステムへ送信したりするために使用する変数に保存されます。

Collectのステップを作成する方法 :

1. IVRワークフローを選択し、"+" をクリックして新しいステップをワークフローに追加します。



2. Collectを選択します。

collect_icon.png

3. Collectステップに固有の名前を付けます。

4. 収集したDTMF値を保管するための変数に名前を付けます。 

    • 変数の名前には、以下の例のように英数字のみを入力してください :
      • accountID
      • customer.accountID
      • validationCode

5. DTMF値を収集する前に発信者に再生する音声ファイルをアップロードまたは録音します。

6. タイムアウトの秒数 (例: 発信者がメニューを選択するまでシステムが何秒間待つか) を設定します。

  • タイムアウトのデフォルト値は10秒です。

7. 発信者がメニューを選択し直せるようにする場合は、リトライにチェックを入れます。

8. リトライ回数 (発信者によるメニュー選択を許可する回数) を設定します。


    • デフォルトの動作とプロンプトを有効にしてください。

9. デフォルトの動作を設定します。"一致なし"、"入力なし" または "リトライ" が発生した場合、発信者に追加プロンプトが再生されます。 

  • 一致なし:設定値と一致しないDTMF値を発信者が入力した場合
    • 例 : 1~3 しか選択できないメニューで "7" が選択された場合、発信者が再入力できるようにします。 
  • 入力なし: 発信者が何も入力しない場合はタイムアウトになり、プロンプトから発信者に再入力を促します。 
  • リトライ: 通話が終了する前に、発信者がリトライできる回数を定義します。

10. すべての値が設定された後、追加をクリックしてステップをワークフローに追加します。

最初のCollectオプションが作成された後は、"+" をクリックしてステップを追加することができます。

Play

Playステップでは、発信者に音声ファイルを再生します。音声の再生後はワークフローで設定された次のステップに進みます。

この機能は発信者に指示または情報を伝えるための手段としてよく利用されています。メニュー選択の説明のような一般的な使い方だけでなく、オフィスへの道案内といった用途にも活用できます。 

Playを含むワークフローを作成する方法 :

  1. IVRワークフローを選択し、"+" をクリックして新しいステップをワークフローに追加します。
  2. Playを選択します。
  3. ステップに名前を付けます。
  4. 再生するメディアを定義します。mp3ファイルをアップロードするか、自分で録音することができます。
    • 自分で録音する場合、録音の開始前にファイルに名前を付ける必要があります。
    • 録音ボタンをクリックし、話し始めてください。
    • 話した後に停止ボタンをクリックすると、IVRワークフローに保存する前に録音を確認することができます。

  1. 追加をクリックします。 


メモ :
  1. Playステップの機能は他のステップでも利用可能です (MenuとCollect)。
  2. Playステップでアップロードしたファイルは、他のステップでも利用可能です。別ステップの作成・編集時にファイル名で検索してください。

Hangup

発信者の接続を遮断し、通話を終了するのがHangupステップです。このステップは、発信者が注文状況、予約、口座残高などを確認したり、自ら通話を終了した場合によく使われます。

既存のIVRワークフローにHangupステップを追加する方法 :

  1. IVRワークフローを選択し、"+" をクリックして新しいステップをワークフローに追加します。
  2. Hangupを選択します。

  1. ステップに名前を付けます。
    • ステップ名は必須です。重複しない固有の名前を付けてください。
  2. 追加をクリックします。

Hangupステップが使用されると、以降は同じ箇所にステップを追加できなくなります。 

HangupやTransferといったステップはワークフローをよりきれいに整理し、それぞれの最終到達点を示します。

Transfer

Transferステップを使用すると、発信者が選択したメニューに従って指定の場所へ通話が転送されます。転送先にはボイスメール、オペレーター、コンタクトセンター、グループ、オフィス、チームメンバー、およびデスクフォンが含まれます。 

このステップは発信者をチームやエージェントに案内する時に便利です。なお、このステップを一度使用した後はIVRワークフローのパスも終了することもご留意ください。 

既存のIVRワークフローにTransferステップを追加する方法 :

1. IVRワークフローを選択し、"+" をクリックして新しいステップをワークフローに追加します。

2. Transferを選択します。

3. 名前を付けます。


    • ワークフローでまだ未使用の名前を使用してください。名前の入力は必須です。


4. 転送先を選択します :


    • ボイスメール - 電話番号に割り当てられたボイスメールへ転送
    • オペレーター - 電話番号に割り当てられたオペレーターへ転送
    • コンタクトセンター / グループ / オフィス - 選択されたコンタクトセンター / グループ / オフィスへ転送
    • チームメンバー - 特定のチームメンバーへ転送
    • デスクフォン - 選択されたデスクフォンへ転送

5. 追加をクリックします。

HangupやTransferといったステップはワークフローをよりきれいに整理し、それぞれの最終到達点を示します。

Go-to

Go-toステップでは、発信者をIVRワークフローの別の場所に移動します。複数のパスを作成することを回避し、無駄な重複を減らすことができます。例えば、営業部門へ転送するオプションがある場合、Go-Toステップを使用することでIVRワークフロー内の複数の場所からその転送オプションにアクセス可能になります。これにより、よく使う機能の編集作業を簡素化し、共通のステップに到達するためのパスが作られます。転送先にIVRワークフローが指定され、パス内にTransferまたはHangupステップがない場合は、Go-toステップの次のステップでフローが再開されます。

既存のワークフローにGo-toステップを追加する方法 :

  1. "+" をクリックして新しいステップをワークフローに追加します。
  2. Go-toを選択します。

  1. ステップに名前を付けます。
    • ワークフローでまだ未使用の名前を使用してください。名前の入力は必須です。
  2. 転送先を選択します (以下のオプションが含まれます)。
    • ワークフロー - 既存のIVRワークフローを1つ選択します。 
    • ステップ - 現在のIVRワークフローに既に存在するステップを1つ選択します。
  3. 追加をクリックします。

ワークフロー編集画面の "+" をクリックすると、Go-toステップの後にステップを追加できます。Go-toステップの処理が完了してフローに戻ってきた場合は、ここで追加したステップが実行されます。

メモ:
何度も同じGo-toステップに戻るステップを呼び出すと、ループ状態に陥ってしまうのでご注意ください。ループが検出された場合、その処理が中止されて通話も終了してしまうため、発信者に良いユーザー体験を提供できなくなります。

Branch

Branchステップではシステム変数を評価し、評価値に基づいて特定の操作を実行します。

Branchの使い方 :

  • 特定の顧客またはエリアコード別に操作を実行するために、発信者番号を確認
    • 例 : ローカル番号は現地のチームへ、その他の番号は本部チームへ接続する
  • どの番号に着信したかを "Called Number" という変数で確認し、その番号に基づいて特定の操作を実行
    • 例 : "03" で始まる番号は特定のIVRステップへ、その他の番号は別のパスへ案内する

既存のIVRワークフローにBranchステップを追加する方法 :

  1. "+" をクリックして新しいステップをワークフローに追加します。
  2. Branchを選択します。
  3. ステップに名前を付けます。
    • ワークフローでまだ未使用の名前を使用してください。名前の入力は必須です。
  4. 評価する変数を選択します。
    • ドロップダウンからシステム変数を選択するか、カスタムの変数を直接入力することができます。
    • 条件に一致しないケースを処理するには、“一致なし” オプションにチェックを入れてください。

Branchステップが作成された後は、以下のように空の "Condition" と任意の "No match" オプションが追加されます。 

編集するには “Condition” ボタンをクリックします。この文字列は、指定の変数との一致を確認する際に使用されます。

例えば、役員が使用する特定の番号がある場合、その番号への着信を確認し、操作処理を実行することができます。 

Conditionの文字列を確認し、チェックマークをクリックして保存します。

ステップをさらに追加するには、"+" ボタンをクリックします。 

どの条件とも一致しないケースは “No match” の下に追加します。

条件分岐をさらに追加したい場合は "Branch" のすぐ下にある "+" をクリックしてください。

条件オプションの削除が必要な場合は、Conditionをマウスオーバーすると表示されるゴミ箱アイコンをクリックします。

Dialpad Tip:
変数の評価には静的 (static) な文字列の値か、以下のように高度な正規表現を使用することができます。  

正規表現の例

一致させる文字列

^$

空の文字列です。(ワークフロー内で割り当てられた値がない変数は、空の文字列を返します。) 

Check Weather 

"Check Weather" に完全一致する文字列です。

^.*hello.*?

"hello" を含む任意の文字列と一致します。ピリオドは任意の1文字を示し、".*" は0個以上の任意の1文字を示します。

^Book.*ticket$

先頭が "Book" で、末尾が "ticket" の文字列と一致します。("$" は文字列の終わりを示します。)

^(?i)Book.*ticket$

"(?i)" は英字の大文字・小文字を区別せずにパターン全体を照合します。このパターンでは、"Book my ticket" や "book my Ticket" といった文字列と一致します。 

^(?i)
(Denver|Newark|San
Francisco),(\s)*USA

"|" はパターンに選択肢を与えます。このパターンでは "Denver,USA"、"Newark, USA" または "san francisco, USA" といった文字列と一致します。

"(\s)*" はカンマ以降にスペースが含まれる可能性を示し、"(\s)+" はスペースが1個以上含まれる文字列と一致します。

^[a-z,A-Z]+(\s)+[0-9]
{4}

特定のアルファベット文字 (小文字/大文字) が1個以上あり、次にスペースが1個以上、最後に4桁の数字を含みます。

例えば、"aaa 1980" や "March 1908" といった文字列と一致します。

^(?i).*ok.*|.*yes.*|.
*sure.*|.*yup.*|.*yeah.
*

"ok"、"OK"、"Ok"、"oK"、”yes”、"YES"、"sure"、"SURE"、 "yeah"、"Yeah" といった文字列と一致します。

例えば "yes, I can do that" のような文字列にも一致します。

Expert

Expertフローでは、APIコール、意思決定ロジック、変数、およびその他高度な操作を実行します。

これらのステップは設定が複雑であるため、DialpadのProfessional Servicesチームのアシスタンスが必須となります。詳細はDialpad営業担当者またはカスタマーサクセスマネージャーまでお問い合わせください。


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