Salesforce オムニチャネルはエージェントがケース、見込み客 (Leads)のようなオブジェクトを自動的に受け取れるようにするカスタマーサービスソリューションです。これによりオブジェクトを個別に開く手間を削減してワークフローの効率化を実現できます。
この連携では、オムニチャネルが Dialpad で通話中のエージェントステータスを更新したり、通話以外のコミュニケーションキューでは Dialpad ステータスを [勤務外] にします。
利用できるプラン
Dialpad と Salesforce オムニチャネルの連携は Ai Sales または Contact Center の Pro および Enterprise プランでご利用いただけます。
必要要件
Salesforce Lightening、および最新のSalesforce パッケージをインストールします。
Salesforce 管理者権限のある Dialpad 管理者が有効化の設定を行います。
エージェントがオムニチャネルを設定した Dialpad オフィスに所属していることをご確認ください。
Salesforce オムニチャネルを設定する
Salesforce オムニチャネルを設定するには、Salesforce AppExchange から Dialpad CTI for Salesforce パッケージを Salesforce インスタンスにインストールします。
続けて、以下に進みます。
- オムニチャネルを有効にする
- ルーティングルールの設定
- キューの作成
- キューへのルーティング設定の割り当て
- プレゼンス設定の作成
- プレゼンス・ステータスの作成
- プロファイルに [プレゼンス] ステータスを追加
- オムニチャネルユーティリティをコンソールに追加する
- Dialpad と Salesforce Omni-Channel を接続
オムニチャネルの有効化
Salesforce 設定画面での手順:
- クイック検索 > [オムニチャネル] を入力
- [オムニチャネル設定] を開く
- [オムニチャネルの有効化] チェックボックスを有効化
- 必要なオプションを有効化
- [保存] をクリック
その他の設定詳細は、Salesforceヘルプ記事をご参照ください。
Note:
この設定フローでは、オムニチャネルのキューベースのルーティングを設定しますが、スキルベースのルーティングは設定しません。スキルベースルーティングは手動で設定する必要があります。
サービスチャネルの設定
サービスチャネルでは、Salesforce オブジェクト (ケース、リード、SOSセッション、またはカスタムオブジェクト) をワークログに変換することができます。オムニチャネルはこれらをリアルタイムでエージェントにルーティングして管理、優先順位をつけることができます。
Salesforce 設定画面での手順:
- クイック検索 > [サービスチャネル] を入力
- [新規] をクリック
- 必要なチャネル設定を設定
- [保存] をクリック
その他の設定詳細は、Salesforceヘルプ記事をご参照ください。
サービスチャネルを作成後、キューに関連付けて、エージェントにワークアイテムをルーティングします。
この設定により、ワークアイテムに優先順位をつけ、ワークアイテムの対応数を割り当てることができます。
ルーティング設定の作成
キューからワークアイテムの重要度やサイズをもとに優先順位をつけて、エージェントにワークアイテムが割り当てることができます。重要なワークアイテムを適切な担当者に割り当てるだけでなく、エージェント間に均等に仕事を配分することができます。
はじめにルーティング設定を作成し、それをキューに割り当てます。
- ワークアイテム:ケース/リード/カスタムオブジェクト
- 業務量:各ワークアイテムの対応数
Salesforce 設定画面での手順:
- クイック検索 > [ルーティング] を入力
- [ルーティング設定] を選択
- [新規] をクリック
- 必要なルーティング設定を設定
- [保存] をクリック
その他の設定詳細は、Salesforceヘルプ記事をご参照ください。
オムニチャネル・キューの作成
キューにより、業務に優先順位をつけてチーム内で割り振ることができます。キューの作成数に上限はなく、メンバーにキューを通知する頻度なども選択できます。
Salesforce 設定画面での手順:
- クイック検索 > [キュー] を入力
- [キュー] を選択
- [新規] をクリック
-
[表示ラベル]、[キュー名] を入力
- [表示ラベル] は、ユーザーがワークを確認するリスト名となる
- キューに新規レコード追加時に通知するユーザーを選択
- 組織で部門を使用している場合、キューのデフォルト部門を選択します。ケースは連絡先の部門を継承しますが、ケースに連絡先がない場合はデフォルトのグローバル部門に割り当てられます。
- キューに含めるオブジェクトを追加
- キューにメンバーを追加
- メンバーには、個人、ロール、グループ、テリトリー、コネクション、パートナーユーザーを選択可能。共有設定により、キューメンバーと上位のロール権限者がキューのレコードを所有できる
- [保存] をクリック
🗒️ キューメンバー追加時の考慮点:
- キューに追加する公開グループに対して [階層を使用したアクセス権の制御] オプションがオフの場合、メンバーのみキューに追加されます。このオプションがオンの場合、メンバー、階層の上位者もキューに追加されます。
- ロールとその下位層をキューに追加すると、ロール権限ユーザおよび下位権限ユーザーがキューメンバーとして追加されます。ロールの上位見解ニューザーは、キュー・メンバーのマネージャーとして追加されます。
- ワークはキューメンバーのみに割り当てられr、マネージャーは対象外です。
- ゲストユーザーはキューメンバーになることはできません。
- デジタルエクスペリエンスを有効にすると、キューに含まれるロールと下位メンバーは、ロール、インターナル、ポータルの下位メンバーに変換されます。ロール、インターナル、ポータルの下位メンバーを含むキューを確認し、必要に応じてロールとインターナル下位層に置き換えてください。
キューにルーティング設定の割り当て
作成したルーティングをキューにリンクすると、エージェントはワークアイテムを受信します。
Salesforce 設定画面での手順:
- クイック検索 > [キュー] を入力
- [キュー] を選択
- [新規] をクリック 、あるいは既存のビューを [編集]
- [ルーティング設定] フィールドで、キューに割り当てるルーティングを検索して設定
- [キューメンバー] で、必要なユーザを [選択済みのユーザ] に追加
- [保存] をクリック
プレゼンス設定を作成
プレゼンス設定は、エージェントが受けるワークロード、顧客対応中のオムニチャネルの動作を設定します。それぞれの設定において、ワークリクエストの対応を定義します。エージェントによるワークの拒否、また拒否理由の設定が可能です。
エージェントがワークアイテムを未対応、拒否した場合のオムニチャネルステータスを選択します。組織で、ことなるチャネルを対応するエージェントグループごとに複数設定できます。
オムニチャネルを有効にすると、Salesforce はデフォルトプレゼンス設定を作成し、すべてのエージェントが割り当てられます。個別のプレセンスを作成して、特定のエージェントを割り当てることも可能です。
カスタムプレゼンスに割り当てられたエージェントは、デフォルトプレゼンスからは除外されます。
Salesforce 設定画面での手順:
- クイック検索 > [プレゼンス] を入力
- [プレゼンス設定] を選択
- [新規] をクリック
- 必要な設定を設定
- [保存] をクリック
- ページをリフレッシュして、オムニチャネルにログイン
その他の設定詳細は、Salesforceヘルプ記事をご参照ください。
Tip:
オムニチャネル内でプレセンスステータス設定は、Dialpad へ接続する前に実行することを推奨します。
プロファイルにプレゼンスを追加
オムニチャネルへのアクセスを許可するプロファイルを設定し、ユーザーを紐付けます。ユーザーがプロファイル、ユーザーレベル両方に設定されている場合、ユーザーレベル設定が優先されます。
- クイック検索 > [プロファイル] を入力
- [プロファイル] を選択
- アクセスを許可するプロファイル名の上をクリック
- [編集] ボタンではなくプロファイル名をクリックする。編集ボタンからは以下の設定不可。
- [編集] ボタンではなくプロファイル名をクリックする。編集ボタンからは以下の設定不可。
🗒️ Note:
設定にプロファイルを割り当てることもできます。プロファイル、ユーザーレベル両方に設定されている場合、ユーザーレベル設定が優先されます。
コンソールにオムニチャネルユーティリティを追加
Salesforce の [設定] > [アプリケーション] > [アプリケーションマネジャ] から設定します。
- オムニチャネルユーティリティを追加するアプリケーション > [編集] を選択
- [ユーティリティ項目 (デスクトップのみ)] をクリックし、[ユーティリティ項目を追加] をクリック
- [DialpadBackgroundUtility] を選択して追加
- [保存] をクリック
[設定] > [セキュリティ] > [リモートサイトの設定] に DialpadSiteSettings があることを確認します。リモートサイトの URL が https://dialpad.com、 [有効] にチェック入っていることを確認します。
Dialpad と Salesforce オムニチャネルを接続する
Dialpad.com より、管理者設定を開きます。
- [カンパニー] を開く
- [インテグレーション] を開く
- [Salesforce] > [設定の管理] をクリック
- [Salesforce オムニチャネル] タブをクリック
- [Salesforce オムニチャネルを有効にする] にチェックを入れます。
メモ:
プレゼンス状況を取得するには、Dialpad 管理者は Salesforce 管理者権限を持っている必要があります。
Dialpad ステータスを手動で更新せず、自動のステータス同期を実行します。
Salesforce オムニチャネルと Dialpad のステータス マッピング
次にオムニチャネルと Dialpad 間のステータスをマッピングします。
Dialpad.com より、管理者設定を開きます。
- [カンパニー] を開く
- [インテグレーション] を開く
- [Salesforce] > [オプション] をクリック
- [設定の管理] をクリック
- [Salesforce オムニチャネル] をクリック
- マッピングを設定
- [保存] をクリック
- オムニチャネルの "Offline" ステータスは Dialpad では常に [勤務外] にマッピングされます。
- Dialpad の [通話中] ステータスはオムニチャネルでは [通話中] ステータスになります。
- オムニチャネルの [応対可能] ステータスは Dialpad では [ラップアップ] にマッピングし、エージェントの通話が終了すると新しいオブジェクトがキューに上がってきます。
すべての変更を保存すると Dialpad はオムニチャネルと同期を始めます。
よくある質問 (FAQs)
すべてのユーザーがオムニチャネルに接続しますか?
Dialpad 管理者は管理ポータルで Dialpad を Salesforce オムニチャネルに接続する必要があります。この機能が同期された後は、実際にステータスを使う前にそれぞれのエージェントが Salesforce からログアウトして再度ログインすることをおすすめします。
オムニチャネルを利用するために必要なライセンスは?
Dialpad と Salesforce 双方向の同期には、エージェントに Ai Sales または Contact Centerプランのライセンスがアサインされている必要があります。
デジタル Salesforce の影響範囲、またルーティングが実行されない理由は?
エージェントは、Salesforceでチャットやデジタル対応をしながら、Dialpadで音声通話を実行できます。音声通話の送信条件には、Salesforce とDialpad 間でエージェントプレセンスがシェアされる必要があります。管理者は、エージェントが同時に対応できるチャット/デジタル対応の最大数を設定し、この上限を超えるとエージェントは音声通話に対して対応不可と認識されます。さらに、エージェントが通話中の場合にDiakpadステータスをSalesforceへ共有するかを設定することも可能です。
エージェントのチャット/デジタル同時対応数の上限数を設定することで、対応数が上限を下回るまで電話の着信は停止します。エージェントは上限数-1の場合のみ、着信を受けます。
エージェントが "n "個のチャットまたはデジタル対話をアクティブにしている場合、チャットまたはデジタル対話の1つを閉じるまで電話の着信を受けないように、"n "を設定することが可能であるべきで、言い換えれば、エージェントは "n-1 "個のチャットまたはデジタル対話をアクティブにして初めて音声電話を受けることができるようになります。
同期設定後に新しいオムニチャネルステータスを追加できますか?
できます。dialpad.com > [管理者設定] > [インテグレーション] > Salesforce > [設定] で更新した最新の情報をフェッチしてリフレッシュされます。
この連携に Salesforce Lightning を使う必要がありますか?
はい。ステータスの同期は Salesforce Lightning ユーザーのみ利用可能です。
Dialpad とオムニチャネル間でステータス同期されません。考えうる原因は?
Dialpad の [通話中] ステータスはオムニチャネルの "Offline" ステータスにマッピングされないことをご留意ください。また複数の Salesforce タブやインスタンスを開いている場合、Salesforce オムニチャネルはうまく動作しません。これらが原因で同期されないことがあります。
また、Dialpadにコールセンターが登録し、そのコールセンターにエージェントが追加されていること、またエージェントが通話に対応可能であることをご確認ください。
ワークアイテム業務量とプレゼンス業務量の相違点は?
Salesforce オムニチャネルにおいて、ワークアイテム業務量は、エージェントが同時に対応する作業数を作業サイズごとに設定する上限値です。例として、小項目の作業で業務量を3に設定すると、エージェントの同時対応数は最大3つの作業に制限されます。
プレゼンス業務量は、与えられた時間内でエージェントが対応できる業務量を設定します。エージェントの現在の業務量と設定された作業規模に依存します。
例:
例として、カスタマーサポートチームがオムニチャネルを使用して、顧客からのサポートリクエストに対応しており、各エージェントの同時業務量が小項目で3つ、大項目で1つと設定されているとします。
ある時点で、エージェントは2つの小項目と1つの大項目について作業している場合、小項目のワークアイテム業務量は3,プレゼンス作業量は1 (3 - 2)です。これは、エージェントががさらに1個の小項目に対応する能力があることを意味します。一方で、大項目の業務量は1で、エージェントの大項目業務量は 0(1-1) です。エージェントには現在、追加の大項目について作業する能力がないことを意味します。
もし、エージェントが小項目を1つ終えて、追加で作業できるようになれば、小項目の現況能力が上がります。たとえば、アリスが小項目を完了し追加の作業が可能になると、小項目の現状能力は2(3-1)になり、かつ大項目物の現状能力は0(1-1)のままとなります。